atsurow音楽室

名曲フリースタイルカバーと新音楽

I am on the run 赤い電車/くるり【Re:another dimension’s door will open mix】

都会への漠然とした憧れを
誰しも一度は抱くものではないだろうか。

未来にさしたる希望を持たなかった私はこれといったビジョンも無いまま東京の専門学校へと進学し、卒業後はその専門とはほぼ無縁の業種に就いていた。
その間の通学通勤の主な交通手段は電車。
京成線で約一時間まるで夢遊病者のような有意義でも特に無意義でもない時間を過ごしていた。
年に数回
「もう、どうとでもなりやがれ」
といった気分に襲われ学校や仕事をサボった帰り、その赤い電車は迎えに来るのだ

通勤通学時、京成線とJRのみを利用していた私は主に神奈川県東部と東京を結ぶその車両を見掛ける事はたとえあったとしても直接出会うことはまず無かった。
ただ、平日昼間などは成田空港利用者を考慮してなのか都営浅草線経由で京成線へと乗り入れることがあったのだ。

見た目も鮮やかな赤に彩られたその列車は京成線の良い意味でシンプル、悪い意味では地味で冴えないシルバーに見慣れていた目にはとても新鮮に映った。
結局都会の雰囲気にも馴染めずとぼとぼ歩く私をふと出迎えてくれる赤い電車
「このまま一気にご自宅近くまでお送りすることも可能ですが、なんなら逆向きに横須賀あたりの海にでもお連れしましょうか」
といった有能な執事の如き風貌を醸しているピカピカの外装とフカフカボックスシートは自堕落による自己嫌悪を幾分か和らげてくれているような気さえした。

好きな音楽をイヤホンで聴きながら見る風景はまるで日常を離れた旅先のようで

夢見心地のまま、やがて自宅の最寄り駅に到着。

お天道様が中天に燦々と輝くうちに実家に帰る訳にもいかず駅前の古びた喫茶店で流れていたのは
“ファンキーフライデー”
この愚にもつかない逃亡劇においてはじめて出会い、今もなお愛聴しているラジオプログラム。
何故埼玉県のFM局の番組を流していたのか今となっては謎だが
生ける伝説
小林克也氏のその声に圧倒的に癒やされてから帰路についた。

(今回のMIXはファンフラの「ラブタイム」の選曲から思いついた。)

世の中には逃げるよりは死を
なんて人も結構いるらしい。
価値観はそれぞれなので好きにすれば良いとはおもうが逃げながら生きることはなにも苦しい事だけではない。
誰も手を差し伸べたくなくなるほど情けない自分でさえも、チョッピリ味方してくれる希有な存在もなくはないらしい。
私にとってそれは
ラジオであり
音楽であり
あの赤い電車
であった。

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赤い電車に乗っかって
僕はどこかへ行ってしまいたい
赤い電車は羽田から
僕らを乗せてひとっ飛び

でっかい東京 どこへでも
どこまでも 行けるから
君住む街へ ひとっ飛び
赤い電車で ひとっ飛び

赤い電車は唄い出す
ファソラシドレミファソー
赤い電車に乗っかって

夢を探しに行くんだよ

でっかい東京 こんな街もあるんだ
見たことのない景色見せてよ 赤い電車

でっかい東京 でっかい東京
君住む街へ ひとっ飛び
赤い電車で ひとっ飛び

赤い電車 赤い電車
君住む街へ ひとっ飛び
赤い電車で ひとっ飛び

Words:Shigeru Kishida

 

 

 

くるり 6th『NIKKI』京急線利用者で知らぬものはない

京急愛に満ちた一曲

何といっても「ドレミファインバータ」

これを聴いた時の感動をまま曲にしてくれた素晴らしい名曲。

(もう、これが聴けなくなってしまうとは、ちょっと寂しいですね)

ベース上げてくれてる方いて助かりました。

 凄く楽しいベースラインで、ベース弾ければいいなと思っちゃいます

 (今回は打ち込み)

曲は

Fメジャーで

インバータ音階は

ファソラ♭シドレミファソ

です

間奏部の駅メロ風メロディは半音下がってるので

不協和のはずですが、

「まあ、そこまで気にならんかな」

とあえてそのまま

絶対音感ある人ごめんなさい。

 

くるりの曲は個人的にはこの頃のテクノサウンドがとても好きです。

岸田さん

「ワールズエンドスーパーノヴァ」で極めてしまった故か

もうこういうサウンドは作らないのでしょうか

 

 ※参考動画